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Columnコラム

インプラント周囲炎とは?原因と治療法について解説

2023.05.26

インプラント

宇部市でインプラント治療が行える歯医者【あおき歯科クリニック】です。

インプラントも天然歯と同じように、毎日のセルフケアや歯科医院による定期的なメンテナンスが必要です。ブラッシングやメンテナンスを怠り、口腔内にプラークや歯石が蓄積することで、インプラント周囲炎を引き起こす可能性があります。インプラント周囲炎は細菌感染によるもので、原因は歯周病と同じです。今回はインプラント周囲炎の症状、原因や治療法について詳しく解説します。

歯周病とは

歯周病とは、細菌によって歯を支えている歯槽骨が破壊し、溶かされてしまう病気です。プラークと呼ばれる白い細菌の塊1mgには10億個の細菌がいます。このプラーク中の細菌が歯肉の腫れや炎症を引き起こし、毒素を出して骨を破壊していくのです。

最初は歯肉の腫れや出血のみの「歯肉炎」という状態から、徐々に歯槽骨が溶ける歯周病へと移行します。歯周病の進行には軽度・中程度・重度のレベルがあり、中程度の段階まではほとんど痛みが出ません。重度になると歯の揺れや歯肉からの膿が出るなどの症状が出ますが、支える骨の半分以上が溶かされてしまい、抜歯になる場合がほとんどです。

インプラント周囲炎とは

インプラント周囲炎とは、細菌によってインプラント周囲の組織に炎症が起こり、歯槽骨が溶けてしまう病気です。インプラントは天然歯と違い虫歯になることはありませんが、歯周病には気をつけなければいけません。原因は歯周病と同じ細菌ですが、インプラントは天然歯に比べて細菌に対する抵抗力が弱いため感染しやすく、歯周病よりも進行が速いといわれています。

インプラント周囲炎の症状

インプラント周囲炎の症状は、主に歯肉の腫れ・出血・排膿・動揺です。初期の段階では歯肉が赤く腫れ、ブラッシングや歯間ブラシなどで出血するようになる「インプラント周囲粘膜炎」から始まります。この「インプラント周囲粘膜炎」の段階では、歯肉炎と同様でまだ骨は溶けていません。

進行するとインプラントの周囲に深い歯周ポケットが形成、細菌感染が起こり骨が破壊され排膿します。重度になると骨と共に歯肉が退縮して、本来歯肉の下にあるべきインプラントの構造が露出し、インプラントが動揺します。インプラント周囲炎は天然歯と同じように、骨が破壊されても痛みを感じにくく自覚症状が現れにくいのが最大の特徴です。

  • インプラント周囲炎の危険因子
  • プラークコントロール不足
  • 歯周病のリスクが高い
  • 喫煙
  • 糖尿病

毎日のセルフケアや、歯科医院での定期的なメンテナンスでプラークコントロールを徹底することが重要です。また、もともと歯周病でリスクの高い場合や、喫煙はインプラント周囲炎のリスクをさらに高めます。理由はタバコに含まれる有害物質が身体の免疫を低下させ、歯周病菌が繁殖しやすくなるからです。喫煙しない場合と比較すると、歯周病のかかりやすさは3〜4倍にもなるのです。

また、全身疾患である糖尿病も、身体の免疫が低下しやすくなるため、インプラント周囲炎の危険因子となります。

インプラント周囲炎の治療方法

インプラント周囲炎になってしまった場合の治療方法について解説します。治療方法はレベルによって異なり、軽度の場合は非外科治療で対応できる場合がほとんどです。中程度や重度の場合は外科治療などの再生療法が行われます。

インプラント周囲の清掃

軽度の場合は、インプラント周囲のプラークや歯石を専用の器具で除去します。インプラント周囲炎の原因である細菌の塊を徹底的に除去することが重要です。また、歯科衛生士による日頃のブラッシングの確認が行われます。

薬剤による洗浄

歯周ポケット内を薬剤で洗浄します。ネオステリンなどのうがい薬が処方される場合もあります。光殺菌治療(PDT)という半導体のレーザー治療で殺菌する方法などがあります。

抗生物質の服用

中程度の場合は、化膿止めであるメトロニタゾール抗生物質を一定期間服用します。また、インプラント周囲を洗浄した後、塩酸ミノサイクリン抗生物質を歯周ポケット内に注入します。

炎症部分の切除

インプラント周囲炎が進行している場合は、外科手術によって歯肉を切り開き、炎症部分を除去します。

再生療法

重度の場合は、再生療法で失った歯槽骨を回復する手術をする場合があります。再生療法は、骨移植やGTRといった方法です。

その他、喫煙などの生活習慣の指導や、インプラントの噛み合わせの調整が行われます。インプラント周囲炎が重度で回復が見込めない場合、残念ながらインプラントを除去しなければならないこともあります。

まとめ

インプラント周囲炎の原因は、細菌の塊であるプラークです。インプラントは天然歯に比べて歯周病が進行しやすく、特に喫煙はインプラント周囲炎の危険因子です。

治療方法は、軽度の場合は清掃や投薬、重度の場合は外科治療による再生療法、インプラントを除去する場合もあります。インプラントを良い状態で出来るだけ長く保つためには、セルフケアと定期的なメンテナンスが必要不可欠です。詳しくは歯科医師までご相談ください。

宇部市でインプラント治療をお考えの際は【あおき歯科クリニック】までご相談ください。

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