どのようなサインや症状があるの?
口腔機能発達不全症の症状は大きく3つのカテゴリーに分類されます。
「食べる」機能の発達不全
・食べようとしない
・噛まない、硬いものを避ける
・飲み込みにくそうにする
・詰め込み食べや丸のみをする
・「くちゃくちゃ」と音を立てて食べる
・食事に時間がかかる
・偏食が強い
「話す」機能の発達不全
・口周りの筋肉をうまく使えない
・発音が不明瞭である
・滑舌が悪い
・話す時に舌が出る
「呼吸」機能の発達不全
・何もしていない時に口がポカンと開いている
・鼻が詰まっていないのにいびきをかいている
・唇が荒れやすい
・風邪やアレルギーを起こしやすい
・口臭が出やすい
発見のポイントはさまざまですが、親御さんや大人の方が気づく症状もあります。 子どもの場合、正しい発音や言葉の発達が遅れたり、「舌ったらずな話し方」になることがあります。
また、食事の際に、噛むのが苦手だったり、早食いをしたり、むせる回数が多いといったことも兆候です。 さらに、口を閉じていられなかったり、口の周りの筋肉の発達が不充分だったりする様子も見られることがあります。
これらの症状は、一つだけ見られる場合もあれば、複数見られる場合もあります。 もし、お子様にこれらの症状が見られる場合は、口腔機能発達不全症の可能性がありますので、歯科医に相談することをおすすめします。
口腔機能が発達しない原因は?
口腔機能の発達には、様々な要因が関わっています。
これらの要因が複合的に絡み合って、口腔機能の発達を妨げることがあります。
・離乳食の偏り:柔らかいものばかり与えていると、噛む力が育ちにくくなります。
・指しゃぶり、おしゃぶり:長期間の使用は、歯並びや顎の発達に影響を与えることがあります。
・口呼吸:鼻炎などで鼻呼吸ができない場合、口呼吸になりやすく、お口の乾燥や細菌の繁殖を招きます。
・姿勢:猫背などの悪い姿勢は、舌の位置や顎の発達に影響を与えることがあります。
・遺伝的な要因:生まれつきの骨格や筋肉の発達に影響がある場合もあります。
「口腔機能発達不全症」を放置するとどうなる?

「癖だからそのうち治るだろう」と安易に考えてしまうと、下記のような問題を引き起こす可能性もあります。
1,歯並びの悪化:口呼吸や舌の位置の異常は、顎の発育を妨げ、開咬(前歯が噛み合わない状態)や 出っ歯、叢生(ガタガタの歯並び)など、様々な不正咬合の原因となります。
2,虫歯や歯周病のリスク増加:口呼吸による口の中の乾燥は、唾液の自浄作用を低下させ、 虫歯のリスクを高めます。
3,風邪やアレルギー症状の悪化:口呼吸は、鼻でフィルターされていない空気が直接肺に入るため、 風邪を引きやすくなったり、アレルギー症状が悪化したりする原因になります。
4,全身の健康への影響:正しい呼吸ができないと、酸素摂取量が減り、集中力の低下、睡眠の質の悪化、 日中の眠気、成長ホルモンの分泌不足など、全身の健康や発達に悪影響を及ぼすことがあります。
5,心理的な影響:発音の問題や口元の見た目へのコンプレックスから、社交性が損なわれたり、 自信を持てなくなったりすることもあります。
お子さんの「今」だけでなく、「未来」の健康と笑顔のために、早期発見と適切なケアが非常に重要になってきます。
まずは、お気軽にご相談を!
「こんなことで相談してもいいのかな?」と迷われるような些細なことでも構いません。
お子様の健やかな成長は、私たち歯科医院の最大の願いでもあります。
専門的な知識と経験を持つスタッフが、お子様の口腔機能の状態を丁寧に診断し、 最適なアドバイスと治療プランをご提案いたします。
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