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Columnコラム

口腔機能低下症って? 知っておきたいお口の健康

2025.06.30


こんにちは!山口県宇部市にある歯医者「あおき歯科クリニック」です。

皆さまは「口腔機能低下症」という言葉、聞いたことがありますか?

もしかしたら、自分自身も当てはまるかもしれない…と、不安に思っている方もいるかもしれません。

今回は、口腔機能低下症について解説していきますので、 ぜひ最後まで読んでいただけると嬉しく思います。

口腔機能低下症(オーラルフレイル)とは?

歯が痛い女性

口腔機能低下症とは、口腔内の機能(咀嚼・嚥下:構音・唾液・感覚)が低下していく症状です。オーラルフレイルと呼ばれる場合もあります。

この口腔機能低下症は、主に加齢が原因ですが、その他にも疾患や障害など様々な要因があります。
口腔機能低下症を放置していると、食事をすることや会話をすることだけではなく、 全身の筋力が衰えてしまいます。

口腔機能低下症の症状は多岐にわたりますが代表的なものは以下の通りです。

食べ物が噛みづらい、口に残る

食事中にむせやすい

薬が飲みにくい

口の中が乾きやすい

滑舌が悪くなった

硬いものが食べにくい

食事の時間が長くなった

食べこぼしが増えた

口腔機能低下症の原因

口腔機能低下症の主な原因は加齢ですが、以下のような要因も関係します。

虫歯や歯周病による歯の喪失や不具合

義歯(入れ歯)が合っていない

全身疾患や服用している薬の副作用

栄養不良や生活習慣の乱れ

始まりは小さな変化…でも油断は禁物

口腔機能低下症は、お口の機能が徐々に衰えていく状態のことですが、 放っておくと、まるでドミノ倒しのように、お口以外の健康を蝕んでいく可能性もあります。

最近「ちょっと滑舌が悪くなった」「食べこぼしが増えた」…最初は、そんな些細な変化かもしれません。 でも、これらの小さな変化こそが、口腔機能低下症の初期サイン。 見過ごしてしまうと、お口の機能はどんどん低下していきます。

歯周病や虫歯、入れ歯の不具合、唾液の減少など、様々な原因が考えられますが、 共通するのは「お口の機能がうまく働かなくなる」ということ。 すると、食事をするのが楽しくなくなり、食べる量が減ってしまうことにも繋がります。

食事量が減ると、何が起こるの?

食事量が減ると、栄養不足に陥りやすくなります。特に、筋肉を作るためのタンパク質や、体を動かすためのエネルギー源となる栄養素が不足しがちです。すると、全身の筋肉が徐々に衰えていきます。

筋肉は、私たちが体を動かすだけでなく、基礎代謝を維持したり、免疫力を高めたりする上でも重要な役割をもっています。この筋肉が減ってしまうと、疲れやすくなったり、風邪をひきやすくなったり、様々な不調に繋がってしまうのです。

筋力低下は、フレイルに…

筋肉が減り、体が弱ってくると、フレイルと呼ばれる状態に陥りやすくなります。 フレイルとは、健康な状態と要介護状態の中間に位置する状態のこと。筋力低下だけでなく、認知機能の低下や、気分の落ち込みなど、心身の様々な機能が衰えていきます。

フレイルの状態になると、ちょっとしたことで体調を崩しやすくなったり、転倒しやすくなったりと、日常生活を送る上でのリスクも高っていきます。

そして、寝たきり(要介護)のリスクも…

フレイルの状態が続くと、最終的には寝たきり(要介護)の状態へと移行してしまう可能性も…。 病気や転倒などがきっかけとなり、日常生活を送る上で誰かの助けが必要となる状態になってしまうのです。
こうした連鎖的な悪循環を防ぐためには、早い段階からの口腔ケアや適切なリハビリ、嚥下訓練、 そして栄養管理の重要性が高まっています。 定期的な口腔内の健康チェックや口腔機能訓練を行うことで、長く口腔内の健康を維持させ、 未来の健康リスクを低下させることが大切になってきます。

口腔内の健康は、全身の健康や生活の質に直結する大切なことだという意識を高めることが、 ますます重要になってきています。

口腔機能低下症の予防と改善

早期発見
口腔機能低下症は、早期に適切な対策を行うことで、進行を遅らせたり、改善したりすることができます。

定期的な歯科検診と口腔ケア

口の機能を意識的に使う(よく噛む、会話を楽しむ)

食生活の見直し(歯応えのある食材を取り入れる)

口腔体操や舌・唇のトレーニング

必要に応じて歯科医師、管理栄養士、理学療法士など多職種と連携した対応

診断基準と検査

口腔機能低下症は、7つの評価項目のうち3項目以上に該当する場合に診断されます。 あおき歯科クリニックでは、口腔機能低下症の7項目全ての検査が行うことが可能です。

7つの評価項目…

□口腔衛生状態不良(口腔不潔)

□口腔乾燥

□咬合力低下(噛む力の低下)

□舌口唇運動機能低下

□低舌圧(舌の筋力低下)

□咀嚼機能低下

□嚥下機能低下(飲み込む力の低下)

検査では、舌の汚れ、唾液の分泌量、噛む力、舌や唇の動き、舌圧、咀嚼能力、嚥下能力などを専用の器具や問診で評価します。

気になる方はお気軽にご相談ください!

口腔機能低下症は、私たちの生活に大きな影響を及ぼすことがあることを理解していただけたでしょうか。 若い方でも、様々な要因からかかってしまう可能性があります。

定期的な口腔ケアと適切な生活習慣を心掛けることで、 口腔健康を維持し、日々の生活をより良いものにすることができます。
大切なのは、健康を維持するために「日々の習慣を見直すこと」だと考えています。 これが、口腔機能低下症の予防にもつながります。

口腔機能低下症は、誰にでも起こりうる身近な疾患であり、早期発見・早期対応が重要です。 口の些細な変化に気づいたら、早めに検査・相談を受けることをおすすめいたします。

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