歯の詰め物は保険適用になるのか？

2023.08.18

宇部市の歯医者【あおき歯科クリニック】です。 虫歯治療をする際に、歯を削った場合には、穴の開いた部分に詰め物をして歯を補うのが一般的な治療方法です。詰め物は「インレー」と歯科用語では呼ばれていて、素材もいくつかあります。選ぶ素材によって保険適用できるのか、保険適用外になるのかが変わり、保険適用かどうかで治療費も異なります。詰め物は、比較的軽度の虫歯治療法として用いられます。保険適用になる詰め物（インレー）は使用する部位によって素材が異なります。そこで今回は、詰め物（インレー）に迷っている方のために、保険適用・保険適用外の詰め物（インレー）の種類や特徴について詳しく解説していきます。

▼保険適用の詰め物は？

保険適用の歯の詰め物とは、歯の虫歯や損傷などによって生じた歯の欠損部分を詰めるために行われる歯科治療のことです。保険適用の歯の詰め物は、一般的にコンポジットレジン、金属などの材料を使用して行われます。 奥歯などであれば金属を使用し、前歯は歯科用のプラスチック素材（レジン）を使用することが一般的です。保険適用の詰め物は時間の経過とともに隙間ができやすく、そこから再び虫歯になりやすいです。虫歯治療が終わっても定期的に歯科検診に通って頂く事をおすすめします。以下では保険適用の詰め物にはどんな種類があるのかに関して紹介していきます。

コンポジットレジン

コンポジットレジンは、歯の詰め物の一種であり、プラスチックとガラスなどの微細な粒子を混ぜ合わせた材料で作られます。歯科治療において、虫歯や欠損部分を修復するために使用されます。コンポジットレジンは、白い色調があり、天然歯に近い見た目を実現することができます。また、歯科医師が歯の形状や色調を細かく調整することができるため、自然な仕上がりを実現することができます。 コンポジットレジンは、歯を削る必要があまりないため、歯の組織をできるだけ削らずに済むことができます。また、歯の内部にセメントを使用することで、歯を保護することもできます。コンポジットレジンは、一般的には小さな欠損部分や虫歯の初期段階を補修するために使用されます。ただし、大きな欠損部分や咬合力のかかる場所に使用すると、強度が不足することがあるため、他の材料が適している場合もあります。 なお、コンポジットレジンは一般的には保険適用の対象となるため、費用面での負担が軽減されます。

メタルインレー

メタルインレーとは、金属を用いた歯の修復方法の一つで、虫歯や欠損した部分を金属で補修する方法です。歯科治療の中でも比較的古くから使用されており、耐久性や強度に優れることが特徴です。 メタルインレーは、虫歯や欠損した部分を削除した後、その部分に金属を流し込んで作られます。メタルインレーは、一般的には合金（金、銀、銅などの混合物）を用いて作られます。合金は、硬度や強度が高く、耐久性に優れているため、歯科医師によって適切な形状に削り出された後、歯にしっかりと固定されます。メタルインレーの特徴としては、耐久性や強度が高く、咬合力がかかる場所にも適していることが挙げられます。また、合金の色合いが金属の光沢を放ち、美しく輝くため、見た目も美しく仕上がることがあります。 一方で、メタルインレーは金属を使用しているため審美性は劣ります。天然の歯と比べると見た目に違和感を感じる事があります。また、コンポジットレジンに比べると歯を削る量が多いため治療の際に歯の神経に刺激を与えることがあります。

CAD／CAMインレー

CAD/CAMインレーは、歯科治療において、コンピューター支援設計（CAD）とコンピューター支援加工（CAM）を組み合わせた技術を用いて、歯の欠損部分を補修する方法です。 まず、歯科医師が口腔内の欠損部分をスキャンし、デジタルデータを作成します。その後、コンピューターソフトウェアを使用して、欠損部分に最適な形状や大きさを設計します。次に、設計されたデータを加工するために、CAD/CAMユニットを使用します。このユニットは、設計されたデータを元に、高速でインレーを削り出すことができます。最後に、歯科医師が削り出されたインレーを歯に適合させ、接着剤を用いて固定します。保険治療では、ハイブリッドレジンを使用します。 CAD/CAMインレーは、作成日数や作業工程がかからないメリットはあります。一方で、従来の技工士の手作業によるインレー作成方法に比べて、精度に劣る面があります。 一般的には耐久性や審美性に優れており、歯の形状や色調を自然に再現することができます。また、加工に用いる材料も多様であり、セラミックやレジンなど様々な材料が選択可能です。ただし、CAD/CAMインレーは、専用の機器が必要であるため、一部の歯科医院では取り扱いができない場合があります。

▼保険適用外の詰め物は？

上記で保険適用内の詰め物に関して紹介させて頂きました。しかし、選ぶ素材によっては保険適用外の詰め物もあり、治療する箇所によっても変わってきます。そこで、保険適用外の詰め物の種類に関しても紹介させて頂きます。

・セラミックインレー

セラミックインレーは、セラミック（陶磁器）で作られた歯の詰め物です。歯科医師が歯の欠損部分を削り取った後、口腔内でデジタルスキャンまたはアナログで取得した歯の形状データをもとに、CAD/CAM技術を使用して精密に作製されます。 セラミックインレーは、歯に密着し、丈夫で長持ちします。また、セラミックは自然な歯の色調に近いため、審美的にも優れています。さらに、セラミックは金属に比べて熱伝導性が低いため、食べ物を食べたときの痛みが少ないというメリットもあります。 一方、セラミックインレーの欠点としては、ゴールドやアマルガムなどの他の詰め物に比べて、割れやすく、修復する場合にはセラミックを削り取る必要があるため、再度の修復が難しい場合があります。また、製作に専用の機器が必要なため、一般的な詰め物よりも高価であることが多いです。セラミックインレーは、噛み合わせが複雑な場合や、歯が弱っている場合、また、大きな欠損を修復する場合に特に適しています。歯科医師と相談し、自分に適した詰め物を選ぶことが大切です。

・ゴールドインレー

ゴールドインレーは、金属で作られた歯の詰め物の一種です。歯科医師が歯の欠損部分を削り取った後、金属を溶かし、詰め物の形状に合わせて流し込み、形成します。ゴールドインレーは、丈夫で長持ちし、歯に密着するため、歯の削り取り部分を保護することができます。また、金属の特性上、摩耗にも強く、噛み合わせや咀嚼に耐えることができます。さらに、ゴールドの色調は自然な歯に近く、審美的にも優れています。 一方、ゴールドインレーの欠点としては、審美的に好まない場合があること、金属アレルギーを持つ人には適さないこと、削った歯の形状に合わせるために、詰め物を作るために時間がかかることが挙げられます。また、ゴールドの価格が高いため、セラミックやコンポジットレジンなどの詰め物と比較して高価であることが多いです。

・ジルコニアインレー

ジルコニアは耐久性が高く、天然歯に近い見た目を持つセラミックスの一種であり、その特性を活かして歯の修復に使用されます。 ジルコニアインレーは、虫歯や歯の欠損部分を取り除いた後、歯の形に合わせて作製されます。これは詰め物のような形状で、歯に合ったカラーマッチングを行いながら製作されます。ジルコニアの特性により、金属と比較して審美性が高く、また耐久性もあります。

▼まとめ

虫歯治療の歯の詰め物には様々な種類があります。素材によって保険適用がされるかどうかも変わってきます。どちらを選択して頂くかは患者様の歯の状態や治療方針によっても変わってくると思いますので、宇部市の歯医者【あおき歯科クリニック】へご相談ください。
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